個人事業主として開業する際には、いくつかの手続きが必要となります。まず何と言っても「開業届」の提出を済ませる必要があります。事業を始めた日から1カ月以内に税務署へ提出してください。開業届の書式は、所轄の税務署まで受け取りに行くか、国税庁のホームページでもダウンロードすることが可能です。

ちなみに、開業届を届け出なかったとしても罰則はありませんが、別の手続きに必要になる場合もありますので、しっかりと届け出をして、念のために控えを取っておくことをおすすめします。

また青色申告特別控除を受けたい場合には、開業届とともに「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。こちらは事業を開始した日から2カ月以内に税務署へ提出が必要です。青色申告承認申請書は、国税庁のホームページにアクセスするとダウンロードできるようになっています。ちなみに青色申告特別控除を受けたい場合には、複式簿記での帳簿、貸借対照表・損益計算書を揃える必要がありますので、少し会計の知識が必要になります。

その他の手続きとしては、家族を従業員として雇用した場合の給与を必要経費として所得から差し引くための「青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書」の届け出や、アルバイトなどの従業員を雇用する場合には「給与支払事務所等の開設届出書」も提出する必要があります。

雇用する従業員が10名未満なら「源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書」も届け出ておくとよいでしょう。これは従業員の給与から源泉徴収した税金の納入を毎月から半年ごとに変えることができる届け出です。